先輩ナースから教わったこと
透析の患者様はどんなに心身ともに疲れていても週に3回治療を受けに来院してくださります。透析はまさしく日常生活の一部となるためナースは患者様の心の機微にあわせた看護が必要となります。
相手の気持ちを汲み取ることは簡単そうで難しい。昨年の5月で定年退職を迎えた先輩ナースのOさんはこれを自然体で行える人でした。
Oさんは当院のオープニングメンバーで以前の職場も透析という大ベテランでした。
私が入職した際もいつも笑顔で指導してくださり大変お世話になりました。その頃にOさんが私に話してくれたことで印象に残っている言葉が2つあります。
その1「透析ナースは他のナースよりじっくり患者様に関われる。
よい関係を築く喜びがある。」
その2 「患者様を自分の家族と思って接するようにしている。」
というものです。
Oさんは患者様をよく見ているので変化に気付かれます。そして積極的に声かけをされていました。よいと思ったことは周りに働きかけ行動に移されていました。
これは退職されるまで一貫していました。
患者様から信頼されるのは必然だったと思います。患者様もスタッフのことをちゃんと見てらっしゃいますから…。
縁があって今私は透析の現場に勤務しています。私もOさんのように真摯に患者様に向き合い信頼されるナースを目指していきたいです。
つい先日、患者様との会話にOさんのことが出てきました。
「あの人は針を刺すのが本当に上手だった。安心して任せられたよ。」と。
穿刺の技術ばっかりは気持ちだけではどうにもなりません。
「これはちょっと目指そうにもハードルが高いな。」と一瞬考えてしまいました(汗)!
退職された5月はコロナ禍の真っ只中で残念ながら送別会は出来ませんでした。
さみしいお別れになってしまいうしろ髪をひかれます。
近くにいるのに未だに気軽に会えないご時世です。
コロナが収束したら会ってたくさんお話がしたい。
「家族のように接して仕事に励んでいるよ。」と報告したいです。
「Oさんお手製の入浴介助用のエプロンです。
大切に使わせてもらいます!!」