松下医師コラム ~仏の雫~ 第7話
仏の雫 (ほとけのしずく) 第7話
赤ワイン修行の旅をテーマに、2019.9.17よりおよそ年1回のペースで執筆してきた「仏の雫(ほとけのしずく)」。近年はワインの話題から脱線し、その時々に小生が感じたこと、語りたいことを勝手気ままに綴っている。今回もワインの話から脱線するが、しばらくお付き合い願いたい。
2021年12月下旬のある日、小生は新幹線の窓際にぼんやりと腰かけていた。京都での長い闘病生活を経て、約2カ月ぶりに岐阜の自宅に帰省する途中であった(いつきクリニック一宮ブログ「闘病記」をご参照)。
雪が降り積もる米原駅で停車中、ぼんやりホームを眺めていたその時、一つの看板が目に留まった。米原の某企業広告と思われたが、そこに「過去には感謝 現在には信頼 未来には希望」とだけ書かれていた。その瞬間、とにかくこの言葉を書き留めておかなければと素早くメモ帳に書き写した。米原駅を出た後も何度もそのメモを見返した。
過去には感謝 現在には信頼 未来には希望
闘病生活で心が弱っていた自分に少し元気を与えてくれたような気がした。
以来、心に響く言葉や文章に出会った時、それを書き留めるようにしている。
今回は書き留めた心に残る言葉(出典が分かるものは記載)のいくつかを、小生の短いコメントと共に紹介したい。
人生は思い通りにはなりません。行動した通りになるのです。
なるほど、思いを行動に移さなければ夢は実現しない。そして、思いを行動に移すには勇気がいる。
見返りを一切求めない
人のせいにしない
他責志向の人は自ら成長する機会を失っていると思う。
貧しい人とは物を持っていない人の事ではない。
貧しい人と言うのは際限なく物を欲しがり、永遠に満たされない人の事である。
ホセ・ヒムカ(世界一貧しいウルグアイ大統領)
せめて心は豊かで満たされた人生を送りたい。
世界は悪を行う者によって滅ぼされるのではなく、むしろ彼らを黙ってみている者たちによって滅ぼされる。
アインシュタイン
正義とは行動すること。
最後はすべてうまくいく。もしうまくいっていないのなら、それは最後ではないということ。
ジョンレノン
たとえ最後は凶弾に倒れようとジョンの残した言葉は人々に勇気を与える。
しかし最後、彼は何を思っただろうか。
暗さが最も増す時、人々は星を見る
夜が明ける前、闇は最も深くなる
きっと未来には希望がある。
自分が幸せになる一番の近道は、目の前の人を笑顔にすることだ。
やなせたかし
みんなが目の前の人を笑顔にすれば、世界中の人々が幸せになれる。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
驕れる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし
猛き者もつひには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ
平家物語
春の夜の夢のごとし
風の前の塵に同じ
平家物語のこの書き出しは、何度聞いても鳥肌が立つ。未だかつてこの書き出しを超える文学に出会ったことがない。
ゆく河の流れは絶えずして しかももとの水にあらず
よどみに浮かぶうたかたは かつ消えかつ結びて 久しくとどまりたるためしなし
世の中にある人と栖(すみか)と またかくのごとし
鴨長明(方丈記)
これも小生の大好きな古典の書き出し
最後におまけ
世の中は無常であり ゆえに世界は美しい
人生もまたかくのごとし
豊顯
いつきクリニック一宮 医師 松下豊顯